見た目は同じパンですが、違いはたくさん?

「パン食文化研究室」 の紹介

欧米化し、さらに多国籍化が進む日本人の食を元に戻す事はできない。しかしコロナ禍は、行き過ぎたグローバリズムを見つめ直す機会となった。家庭で食卓を囲む時間が増えた今、私たちは何を食べれば良いのか?
研究内容:パン食文化を、様々な角度で分析する
欧米化した日本の食生活(食事スタイル )を、無理に和食に戻すのではなく パンの原材料「小麦」 を通じグローバルな SDGs 視点で何を食べれば良いか考える機会を創出する。主軸は食材を国産に置き換える啓蒙であり、その指標となるべく「未来を変えるパン」の検索サイトをフィールド調査として集積中。バブルの飽食期からコロナ禍を経て、再整理すべき「日常食とハレの食事」 。日常食は質素でありながら栄養学に沿った未病食であるべき(インスタントリーな便利さを求めすぎない)。ハレの食事は伝統的な和食を継承しながら、世界の食文化を楽しむ事へも敬意を払う。(できればその食行動は現地で、テロワールを感じる旅の中で楽しんで欲しいと考える)・・・ 「 パン食文化白書 」 の続編として

フィールド調査: 「未来を変えるパン」検索サイト https://miraipan.jp/
 
全国に約10,000店ある リテールベーカリーの中から、ネット検索できるデーターベースを構築。国産小麦、地元食材、自家培養酵母、こだわりの製法など、得意とする領域が異なる多様なリテールベーカリーを、研究員の取材・投稿レポート、店舗自身の登録・投稿で情報集積する仕組み。経産省の商業統計でつかめない実態(使用頻度、量、接触態度)を浮き彫りにする。

パン食文化の視点

日本におけるパン食文化はまだ80年弱、まだ100年も経っていない。世界の食糧資源を過去500年振り返り、急変貌した21世紀を見つめる。ヨーロッパでは大航海時代になってジャガイモやトマトが伝わるまで、人々はオーツやライ麦、小麦を含む麦類で命を繋いできた(メソポタミア文明から続く、麦食文化はライ、オーツ麦を含む多様なブラウンブレッド)。アジアは黄河文明から米の食文化、日本も弥生時代から米食中心だったが、アメリカ型ホワイトブレッドの啓蒙が進み今日では主食として位置づけられている(2012年に、家計内支出額でパンが米を上回る)。